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第1回小テストの正解と解説

昨日(5月12日)に行った第1回小テストの正解を掲載します。

第1回小テストの正解
http://sdaigo-kougi.cocolog-nifty.com/mini_test_no1_seikai20090512.pdf
以下、採点をとおして気がついたことを記します。

【問題1】
(1)のS社の少数株主持分に対応するのれんを
    30,000×0.4-(12,000+10,000+2,000)×0.4=2,400・・・・・①
と解答した人が多くありました。これはS社がP社と結合しないで単独で(stand-alone)事業を行ってきたなかで形成されたのれんに対してP社が支払った対価に当たるものです。しかし、この問題ではP社とS社の結合によって10,000相当のシナジー価値が生み出されると想定し、この価値の創造に対するS社の貢献度を3割とみなしています。したがって、この企業結合では、P社は、3,000(=10,000×0.3)の対価をS社に支払うことになり、それに少数株主の持分割合を乗じた、
    10,000×0.3×0.4=1,200・・・・・・・②
がS社の少数株主持分に帰属するシナジーのれんということになります。よって、S社の少数株主持分に対応するのれんは、
 ①+②=3,600
となります。ただし、普通の設例は(講義で使った設例もそうでしたが)①のみの計算を求めるものなので、ここでは、2,400と解答した場合も正解点を付けました。

(2)S社に対するP社持分に対応するのれんに含まれる支配権プレミアム(シナジー価値に対する対価は除く)
 ①まず、S社の識別可能純資産の公正価値に対応するP社持分は、(56,000-32,000)×0.6=14,400、となります。
 ③次に、S社が単独で事業を行っていた時に発生していたの未認識ののれんに対応するP社持分は、30,000×0.6-14,400=3,600、となります。
 ⑤また、この場合のシナジー価値創造へのS社貢献分に対応するP社持分は、10,000×0.3×0.6=1,800、となります。
 よって、S社に対するP社持分に対応するのれんに含まれる支配権プレミアム(シナジー価値に対する対価は除く)は、(24,000-30,000×0.6)-1,800=42,000、となります。答案のなかには、6,000、という解答がかなりありました。これは上記③を込みにした解答ですが、問題では、「シナジー価値に対する対価は除く」と指示しているので、この解答は不可としました。

【問題3】
(問1) ポイントは新株予約権を何らかの方法で自己株式に転換して消却すれば資本取引となって損失が発生しなくなるという点です。その方法ですが、答案のなかには、自分で権利行使して自己株式を付与し、それを強制償還するという解答がありました。しかし、新株予約権は付与企業が権利行使することはできないので、スティール社から取得した新株予約権(自己新株予約権)をいったん第三者に譲渡し、そのうえで当該第三者に権利行使してもらって自己株式を付与し、それを後日、再取得して消却するというやり方になります。

(問2) これについては上記の正解のとおりです。優秀な解答には2.5点のプレミアム点を付けました(したがって、この場合は最大限、10点の総点を得られることになります。)

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