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「固定資産の原価配分と評価」(講義用配布資料)を掲載します

 1215日の授業で配布した資料「固定資産の原価配分と評価」(教科書、第7章)の原稿を掲載します。1222日の授業でも使います。

 講義用配布資料「固定資産の原価配分と評価」
 http://sdaigo-kougi.cocolog-nifty.com/koteishisan_no_genkahaibun_to_hyoka.pdf

 第7章で重要と考えられる論点は次のとおりです。

 
1. 取得原価を決定する原理としての「支払対価説」と「公正価値説」で結果に違いが生じるのはどのような場合か?

 2. 固定資産の自家建設の原資に充てられた借入金につき、期間中に支払われた利子を取得原価に算入する方法と期間費用(営業外費用)とする方法は、教科書の第2章(p.36以下)で説明した「見越しと繰り延べ」の類型とどのように対応するか? 取得原価算入法と取得原価不算入法のどちらを採用するかで損益計算にどのような違いが生まれるか?

 3. 国庫補助金や工事負担金を固定資産の対価の支払いに充てた場合に適用が認められている「圧縮記帳」が課税の繰り延べ措置といわれるのはなぜか?

 4. 7章の冒頭に掲げたTopix7で紹介した『日本経済新聞』の記事を、減価償却に備わる種々の機能――費用要素としての機能、評価要素としての機能、資金要素としての機能――に照らして、どう評価すべきか?

 5. ファイナンス・リースで使用する物件は、なぜ、資産化(オンバランス)が求められるのか? 資産化したリース物件の減価償却はどのように行われるか?

   6. 
固定資産(グループ)の減損会計は、第2章(p.38以下)で説明した「配分と評価」の論理に照らして、どのように意味付けできるか? 減損会計において、簿価と比較される回収可能見込み額を使用価値か正味売却価額か、どちらか低い方とするのはなぜか?

 (注)ひとつ前の記事として掲載した、「棚卸資産の原価配分と評価」に関する演習問題の正解中、【Ⅰ】の〔3〕の中の期別先入先出法を採用した場合の売上原価と期末棚卸高の回答にミスがありました。低価法評価損を期末棚卸高から控除するとともに、問題文で与えられた条件に従って売上原価に算入するのを漏らしていました。この部分を訂正の上、更新していますので、各自確かめておいてください。

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余録
 教科書、第7章の冒頭に高見順の詩(『死の淵より』1964年、所収)を掲げましたが、これは「帰る旅」という詩の冒頭の一節です。以下、全文を掲げておきます。

        帰る旅

帰れるから
旅は楽しいのであり 旅の寂しさを楽しめるのも
わが家にいつかは戻れるからである
だから駅前のしょっからいラーメンがうまかったり
どこにもあるコケシの店をのぞいて
おみやげを探したりする

この旅は自然へ帰る旅である
帰るところのある旅だから
楽しくなくてはならないのだ
もうじき土に戻れるのだ
おみやげを買わなくていいか
埴輪や明器のような副葬品を

大地へ帰る死を悲しんではいけない
肉体とともに精神も
わが家へ帰れるのである
ともすれば悲しみがちだった精神も
おだやかに地下で眠れるのである
ときにセミの幼虫に眠りを破られても
地上のそのはかない生命を思えば許せるのである

古人は人生をうたかたのごとしと言った
川を行く舟がえがくみなわを
人生と見た昔の歌人もいた
はかなさを彼らは悲しみながら
口に出して言う以上同時にそれを楽しんだに違いない
私もこういう詩を書いて
はかない旅を楽しみたいのである

高見順 
『死の淵より』(1964年)より 

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