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減損会計・リース会計・繰延資産会計の講義用資料

 12月22日の授業で配布した講義用資料を掲載します。
 (教室で配布した資料に含まれている「リースの開示例――メッセージ――」と「減損損失の開示例――三井不動産――」はファイル・ベースの資料ではないため、以下で掲載する資料には含まれていません。)

1.減損会計における使用価値の計算例
  http://sdaigo-kougi.cocolog-nifty.com/example_value_in_use20081222.pdf

 わが国の固定資産の減損会計(教科書、第7章)においては、減損損失を認識する段階では割引前の将来キャッシュ・フロー(割引前の使用価値)と資産グループの帳簿価額(未回収額)を比較し、減損損失を測定する段階では、回収可能額(割引後の使用価値と正味売却可能額を比べて大きい方)と資産グループの帳簿価額を比較することになっています。

 その際の割引前の使用価値と割引後の使用価値をどのように計算するのかについて、理解を助けるため、簡単な数値例を掲げたものです。

 なお、1・2限の間の休憩時間に、「なぜ、わざわざ割引前使用価値を使うのか」という質問がありました。大変重要な質問ですので簡単に解説しておきます。たとえば、割引前使用価値100、割引後使用価値88、資産グループの帳簿価額94の時、わが国の会計基準を適用すると、割引前使用価値>帳簿価額、ということから、減損損失は認識されないことになり、この時点で減損検査は終結となります。

 しかし、国際会計基準では、そもそも、減損損失の「認識」と「測定」という2段階の手続きはなく、割引前使用価値が用いられる場面はありません。そこでは、割引後使用価値と帳簿価額を直ちに比較する形で減損損失の「認識」即「測定」がなされます。そうなると、上の例では、割引後使用価値<帳簿価額で、両者の差額6が減損損失として計上されることになります。したがって、国際会計基準との対比でいうと、日本の会計基準は国際会計基準にはない、割引前使用価値と帳簿価額の比較を挿入したことにより、減損損失を計上するハードルを高くした(減損損失を計上する機会を狭めた)といえます。

 わが国の会計基準がこのような取り扱いをした理由は明示はされていませんが、「減損損失の測定は、将来キャッシュ・フローの見積りに大きく依存する。・・・・・・成果の不確実な事業用資産の減損は、測定が主観的にならざるを得ない。その点を考慮すると、減損の存在が相当程度確実な場合に限って減損損失を認識することが適当である」(企業会計審議会「固定資産の減損に係る会計基準に関する意見書」平成14年8月9日)という考え方が影響していると考えられます。
  このような考え方から、減損損失を計上するかどうかを最終的に判断する前段で割引前使用価値を用いて減損の有無を裁くことが適切なのかどうかは大いに検討の余地がありますが、これについては次の別紙で担当教員の見解をまとめましたので参照してください。詳しくは来年度、醍醐が担当する予定の本郷での開講科目「財務会計」で取り上げます。

減損会計において割引前使用価値を採用することの影響と妥当性の検討
  <文書作成中>

2.減損会計の演習問題(教科書159ページの【数値例7-4】)の解説図
  http://sdaigo-kougi.cocolog-nifty.com/zukai_gensonkaikei_enshumondai20081222.pdf

3.リース会計と繰延資産の会計処理(教科書補足資料)
  http://sdaigo-kougi.cocolog-nifty.com/leasedeferredassets20081222.pdf

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